moremorenore’s diary

ゆったりゆるゆる

剃り残しがあっても肯定してくれるガルクラ 【日々の記録】

 ここ数日、(G)IDLEの『Super Lady』をリピートして聞いている。最近の女性アイドルのKーPOPソングは爽やかでキュートな路線のものが多いような感じがあり、もちろんそれも好きなのだが久々に重めのサウンドで、女性のエンパワーメントを歌う曲が登場したことはすごくうれしい。

※ここから先は最近のKーPOPに関する話になっていくが、私自身はそこまで詳しい人間ではないので精通している方が読むと「そこは知識・理解不足だ!」と思われることもあるかもしれない(大変申し訳ありません)。その場合はぜひ優しくコメント欄でご指摘して頂ければと思う。

 

 皆さんはガルクラという言葉をご存知だろうか。正式には「ガールクラッシュ」と呼ばれ、同性問わず誰もが憧れるカッコイイ魅力を指すそうだ(調べたところまだ定義がかっちり決まっているわけではないようで、出典によっては「女性が憧れる女性のこと」という説明がされていることもある)。どんなジャンルでも使える言葉だと思うが今ではKーPOPの、特に女性アイドルのガルクラがかなり普及しているように感じている。現在連載されてる同名の日本の漫画で知った方も多いかもしれない(私自身毎月更新を楽しみにしている)。

 私はそこまでKーPOPに精通しているわけではないが、結構前からMAMAMOOというガールズグループを推していて、彼女らのコンセプトや曲がガルクラの例として挙げられることが多い。もとをたどれば2NE1もガルクラの発信源だったし、同性問わず誰もが憧れるグループと言ったらBLACKPINKも外せないし、そういえばITZYも…と例を全部挙げようとしたらキリがない。

 調べてみるとガルクラの内実も「私が一番!」というヒエラルキー的なものから「ありのままの自分でいるみんなが素敵」という、より寛容でありつつ誰にでも受け入れられるようなものへ時代とともに変容してきているそうだ。さらに最近は自分のスタンスに関連する歌だけでなく、愛されることには自分を大切に扱う・扱われることが大切で(性的同意の話題とも関連するところがある)とうたった”Do not touch”や家父長制に対する批判のニュアンスを歌詞に含めた”Wife”のようなかなり社会的な曲も登場しているのだ。このように、ファン層と彼らの反応や社会の変化に合わせて柔軟に考証を重ねながら進化を続けていくところがK-POPの強みであり、日本のアイドル文化の足りないところなのかもしれないな…と最近はひしひしと感じている。

 

 少し話題が変わるが、個人的には「剃り残しやシミやクマがあっても肯定してくれる」ガルクラも登場してくれないかしら…とひそかに希望を抱いている。脱毛やらシミレーザーやら技術の発達にともない、「美しさ」に関する水準がどんどん上がっている昨今だが、さすがにそこまでやると息苦しい人も出てこないだろうかと最近は思っている(というか私がそう)。そういうのはやりたい人が自分のやりたいようにやればいいというならまだ全然いいんだけど、「女性の当然のたしなみだよね」というレベルまで来られると少し萎えそうだ。剃り残しがあったりよれよれのシャツを着ていたりノーメイクであったりしても(たとえ昼過ぎまで眠った休日の寝起きみたいな状態でも)「あなたはそのままでも大丈夫、かっこいいよ」と主張してくれるアイドルがいたら心強いし、コンプレックスが気にならなくなるのになあと思う。

 今現在だとMAMAMOOの、特にファサ姉さんがその像に近い気もする。”I love my body”とか結構好きなのだが「美の基準は自分で作る」と語るファサ姉さんが歌うこの曲の説得力は段違いだ。あとMAMAMOOの”HIP”という曲に、”破れたT  見せちゃうパンティ  べたつく  あたしならHIP”という歌詞があるが、これがものすごく好きで今もよくリピートして聞いている。私も歌詞にならってTシャツが破れていてもパンティがはみ出しててもまあいっか、私がやればオシャレだし、なマインドでいたい。

 ガルクラも作り手歌い手によって多様化しているみたいだし、もしかしたらこれから登場するかも…?。流行の移り変わりの速度が半端ないK-POPなので断言し難いが、なんにせよファンとアイドルたちが創っていくこれからのガルクラの未来は案外明るいと考える。こうご期待だ。

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